ビオセボンのフレッシュハーブは、静岡県三島で有機JASを取得した「落合ハーブ園」さんから届けられます。見た目も美しく、新鮮さが詰まったハーブはどのようにしてつくられているのでしょうか? 小高い丘にある、青々しいハーブが茂る農場にお邪魔してきました!

有機にこだわり、とってもキレイ。ハーブづくりの様子を見に行きました!

ビオセボンの野菜売り場にあるフレッシュハーブのコーナーには、「落合ハーブ園」さんからの生命力にあふれたハーブが届けられています。実はこの落合ハーブ園さんは、日本でも類を見ないほど早くから有機農法に力を入れた、有機ハーブのパイオニア的存在。

ビオセボンとしても、ご紹介できるのがちょっと誇らしい…そんな存在なんです。

ベランダ菜園やハーブ栽培をしたことがある方ならきっとご存知ですが、無農薬で、ここまで整ったかたちのおいしい植物をつくるって、とても大変ですよね。落合ハーブ園さんのハーブ園では、虫やハーブをつかった工夫がされていました。

ビオセボンでは、落合ハーブ園さんのフレッシュハーブを約20種類ラインナップしています

そして、落合さんのハーブはその風味も濃厚!
香りの立ちかた、清涼感の感じかたがより「濃く」思えるんです。落合ハーブ園さんでは、どうやってこれらのハーブをつくっているんでしょうか?農場の様子から、有機農業を始めたきっかけまでをお伺いしました。

富士山の南側、伊豆半島の付け根あたりにある三島は富士山の伏流水がいたるところで湧き出る、豊かな土地です。三島駅から車で20分ほど。なだらかな丘と山合いに、落合ハーブ園はありました。

「自分が嫌なものはつくらない」。シンプルな答えを守る日々の努力。

緑でいっぱいのハーブ園周辺。写真中央の小さな小屋とテラスは、カフェ&ショップとハーブの足湯があります

1987年から、この地でハーブをつくり始めたという落合正浩さん。もともとは、先代のときから野菜づくりをしていたのですが、ハーブに魅せられて、ハーブの栽培を始めたのだそう。有機JAS取得に取り組みだしたのは1993年から、1995年から法人化して有機JAS認定ハーブを生産・加工・販売しています。

有機JAS認定を受けた証の看板と、ふかふかの土に覆われたハーブ園がそこかしこに広がります

フレッシュハーブはもちろん、加工品などもすべて有機JASを取得。とても素敵な取り組みに「なぜ、1980年代からこのようなハーブづくりを始めたんですか?」を伺ったところ、代表の落合正浩さんは先代に続いて野菜づくりをしているときに、ハーブの効能を知りハーブを育てるようになったそう。そこから、ハーブにこういう効能があるんじゃないかとか、癒しにもなるんじゃないか、とか、どんどんはまっていったのだとか。「そもそも、人間の体にいいはずのハーブに体に良くない薬をかけるという発想がない」と語ります。

「空気もいいし土地もいい。ここでオーガニックをやることが気持ちいい」と落合さん夫妻が言う通り、農場には澄んだ空気と風が吹き抜けます

奥さんの玉江さんは、農薬に少し敏感で、落合ハーブ園でつくっていた野菜を食べると、まず、とびきりおいしいこと。そして、アレルギーが出ないことに驚いたのだそうです。

「私が求めていたのはこれだ!と思って。それでどんどん、ハマっていったんだよね。ハーブの科学的にも認められた効能を知ってエッセンシャルオイルを作ったり、ハーブづくりを進めていくうちに、夏に使い切れないほど採れすぎてしまうハーブを見て『なにかに利用したい。こういう使い方ができるんじゃないかな?』と、ハーブバスなど加工品も作ったりしています」。

また、落合ハーブ園さんのハーブは、フレッシュハーブだけでなく加工するハーブも採れたそのままではなく、一度水で洗ってから加工するんだそうです。「アク抜きの意味もあるけど、やっぱり自分が使ってどう思うかだよね。気持ちいいからそうしているという感じです」。

全国から使った感想や喜びの声が寄せられるのも、やりがいになると言います。「自分だけが儲かったりいい思いをするより、自分も『こうしたら便利だな』と思うものを作って、売って喜んでもらえたほうが嬉しいでしょ?」

農園を案内しながら、ちょこちょこっとお手入れをする落合さん夫妻。お世話をする目線があたたかく、やさしい

手間をかけてハーブをつくるのか…その理由は「自分が気持ちがいい、使いたいと思うものをつくる」。言葉にするとシンプルだけれど、その思いを貫くには、とてもたくさんの努力や手間ひまがかけられていることは想像に難くありません。とても信念を感じる言葉でした。

とれたてハーブを蒸留。エッセンシャルオイル&蒸留水づくりもていねいに

お昼ごろ、「さっき収穫したバジルを蒸留するので見てみますか?」と落合さん。蒸留して、エッセンシャルオイルと蒸留水を作る作業が始まるようです。ちょうど、わさわさのバジルをスタッフさんが蒸留器に詰めているところでした。

先ほど摘んだばかりのフレッシュなバジル。茎も花も、全部を使って蒸留します。

蒸留室に入ると、とても濃いハーブの香り!先ほど農園を見学したときに、スタッフの皆さんが採っていたハーブがもう、すぐに加工されるというスピード感。とてもフレッシュな精油と蒸留水が採れそうですよね。

蒸留器に詰められる約50kgほどのバジル。ここからじっくり蒸留し、エッセンシャルオイルにできるのはほんの少しなのだとか

もちろん、食べても、お茶にしてもおいしいフレッシュなハーブを使用。これらを、加工する際にはていねいに水で洗っているそうなんです。だから混じりっけのない、ピュアな加工品ができるんだとか。「形だけ整っているとか、見えるところの綺麗さだけにこだわらず、見えないところの綺麗さにもこだわりたいですね」と正浩さん。

詰め込んだバジルを蒸留器に移動させます。均一に蒸気がかかるように温度の調整をしながら、じっくり熱をかけるのだそう

良いものづくりをすることが、良い社会づくりになるように

国内でハーブをつくる農家はほんのわずかなのだそうです。それでも、ハーブを作ろうと思えるのは、やっぱりハーブが「おいしいこと」以上に、その香りや成分でやすらぎや活力を与えてくれるから。

蛇口からチョロチョロと蒸留されてできた液が。ここから、油分はエッセンシャルオイルに、液体は蒸留水に分けられます

「ハーブは、観光資源として活用できるのもいいですね。最近は、伊豆にオーガニックハーブ園をつくる計画のお手伝いもしているんです。ハーブはかわいいお花を見て、綺麗だなと思って、その先にも使い道があるって素晴らしいですよね。

僕たち生産者だったり、売る人だったり、買う人の誰かが得をして、誰かが困ったり損をするような社会のサイクルではなくて、みんなが納得して持続可能な社会になるような働きかけがしたいです。伊豆のハーブ園の計画も、その一つ。日本全国の生産者さんが自立できるような仕組みをいつか作りたいです」

自分の背丈と同じぐらいの高さに生い茂るローズマリー畑には、クモの巣が。「天然の除虫役」として、活躍してくれています

ビオセボンを訪れる方は、おいしいものが好きだったり、食の安全・安心に気をつけている方、環境に気を配っている方がきっと多いはず。落合さんのお話を伺っていくうちに、「自分や身近な人の心地よさを考えた時、確かにその目的を叶えることも大事だけれど、ひいてはその考え方が『世の中を良くする』ということにもつながるんだ!」ということに気付かされて、ハッ!としました。

食べるものや使うものを手に取る時、そのものに広がるストーリーや信念まで分かっていると、より身近で「応援しよう!」という気持ちになれそうですね。ビオセボンでフレッシュハーブを手にとった時は、ふと落合さんたちの思いやエピソードを思い出していただけたら嬉しいです!

取材協力先
落合ハーブ園 様

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落合ハーブ園
ローズマリー 有機
快い香りとほろ苦さを持つハーブ。肉や魚などの臭み消し、香り付けに最適で、じゃがいもとも相性が良い。サラダやドレッシングにも

※写真はイメージです。
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